「経営事項審査」とは?

「経営事項審査」とは?
建設業を営む皆様、そしてこれから公共工事への参入を目指す皆様にとって、「経営事項審査」(通称「経審」)は非常に重要なキーワードです。
これは、建設業許可を取得した業者が、国や地方公共団体などが発注する公共工事を直接請け負おうとする場合に、
必ず受けなければならないと建設業法で定められた審査制度です。
公共工事受注の「通信簿」:経審の役割
公共工事の発注機関は、競争入札に参加しようとする建設業者が、その工事を適正に施工できる能力を持っているかを審査します。
この資格審査において、客観的な項目として統一された基準で企業の能力を数値化し、評価するのが経営事項審査です。
経審の結果は、企業の通信簿とも言え、企業の「経営規模」「技術力」「経営状況」「その他(社会性など)」といった側面を総合的に評価し、
〜総合評定値(P点)〜として点数化されます。
このP点が、発注機関が行う入札参加資格の審査において、企業の格付けや順位付けの基準となるため、公共工事の受注機会に直結する非常に重要な指標となります。
経審の審査項目と評価ポイント
経審は、以下の要素で構成されています。それぞれの要素が点数化され、最終的な総合評定値(P点)が算出されます。
1. X1:完成工事高(経営規模)
• 過去2年(または3年)間の工事種類別の平均完成工事高を評価します。企業規模を示す基本となる項目です。
2. X2:自己資本額・平均利益額(財務体質)
• 貸借対照表(バランスシート)から純資産額や、損益計算書から利払前税引前償却前利益の2年平均額などを分析し、企業の安定性や収益性を評価します。
3. Y:経営状況(財務分析)
• 国土交通大臣の登録を受けた「登録経営状況分析機関」が行う審査で、負債抵抗力、収益性・効率性、財務健全性など、8つの指標を基に企業の経営状況を客観的に分析します。
4. Z、W:技術力・その他(技術力・社会性等)
• 技術職員の数や資格、元請完成工事高、そして「社会性」として、労働福祉の状況(健康保険・厚生年金・雇用保険の加入状況)、建設業退職金共済制度への加入、営業年数、防災協定への参加状況などが評価されます。
経審の申請手順と有効期限
経審を受けるには、まず建設業許可を取得していることが大前提です。手続きは以下の流れで進みます。
1. 決算報告書(確定申告書)の作成
2. 事業年度終了届(決算変更届)の提出
3. 経営状況分析(Y)の申請:登録経営状況分析機関へ
4. 経営規模等評価申請・総合評定値請求:許可行政庁へ
特に注意すべきは、有効期限です。経審の結果通知書に記載される審査基準日(通常は直前の決算日)から1年7ヶ月と定められています。
公共工事を継続して受注するためには、この期限が途切れないよう、毎年、決算後速やかに審査を受ける必要があります。
期限切れとなると、その期間は入札参加ができなくなるため、計画的な準備が不可欠です。
行政書士に相談するメリット
経審の申請は、建設業法特有の会計処理や多数の添付書類が必要となり、非常に専門的で複雑です。
• 煩雑な書類作成と手続き代行:正確な数値に基づいた決算書の作成から申請までをスムーズに行います。
• 点数アップに向けた戦略的アドバイス:技術職員の配置、社会保険の適正な加入など、P点向上につながる具体的な経営改善アドバイスを提供します。
公共工事への参入、そして安定した受注を目指す貴社の強力なサポーターとして、ぜひ専門家である行政書士をご活用ください。
【次のステップ】
• 「経営事項審査の点数アップに直結する具体的な施策について知りたい」
• 「自社の直近の決算に基づいた経審のシミュレーションをしてみたい」
といったご相談がございましたら、お気軽にお申し付けください。
専門の行政書士として、貴社の公共工事受注に向けたサポートをさせていただきます。
