「決算変更届」の提出期限はいつ? 法人・個人事業主が守るべき建設業許可の義務

「決算変更届」の提出期限はいつ?
法人・個人事業主が守るべき建設業許可の義務
下関市で建設業許可を取得された事業者の皆様、許可取得後の手続きはご存知ですか。
建設業許可は取得して終わりではありません。
許可業者は、許可を維持し続けるために、毎年必ず行政庁へ「決算変更届(事業年度終了届)」を提出する義務があります。
この届出を怠ると、最悪の場合、許可の更新ができなくなり、営業活動に重大な支障をきたします。
今回は、この「決算変更届」の提出期限と、法人・個人事業主ごとの具体的な期日について、分かりやすく解説します。
1. 決算変更届とは? なぜ毎年提出が必要なのか
決算変更届とは、建設業許可を持っている会社や個人事業主が、毎年の事業年度が終了した際、その経営状況や工事実績を許可行政庁(山口県知事や国土交通大臣)に報告するための書類です。
1-1. 税務申告とは「別モノ」
多くの方が勘違いされるのですが、税務署に提出する「確定申告書」や「決算書」とは目的が全く異なります。
• 税務署への申告: 税金を確定させるための手続き。
• 行政庁への届出(決算変更届): 許可業者が「適切な経営を継続しているか」「財産的基礎(資金力)を維持しているか」を行政庁がチェックするための手続きです。
この届出が、次回の許可更新(5年ごと)や業種追加申請を受け付けてもらうための「通行手形」となります。
提出を怠っていると、5年後の更新時にまとめて5年分を提出することになり、非常に手間がかかるだけでなく、最悪の場合、更新申請の受付すら拒否されるリスクがあります。
1-2. 提出期限は法律で定められた「4ヶ月以内」
建設業法第11条第2項により、決算変更届の提出期限は明確に定められています。
提出期限:毎事業年度終了後、 4ヶ月以内
この「4ヶ月以内」という期限は、法人か個人事業主かで、その起算日(いつから4ヶ月を数えるか)が異なります。
2. 【法人】決算変更届の提出期限
法人の場合、「事業年度終了後4ヶ月以内」の「事業年度終了日」は、会社ごとに定款で定められた決算日となります。
具体的な提出期限の計算例
| 決算月 | 事業年度終了日 | 提出期限 |
| 3月決算 | 3月31日 | 7月31日 |
| 9月決算 | 9月30日 | 1月30日 |
| 12月決算 | 12月31日 | 4月30日 |
実務上の注意点
法人は、決算日から原則2ヶ月以内に税務署へ確定申告を終えます。
その後、税務申告の内容(貸借対照表や損益計算書など)を建設業許可の様式(建設業法会計)に組み替え、工事経歴書などの添付書類を作成する必要があります。
確定申告後、実質的に決算変更届を作成する時間が2ヶ月程度しかありません。
税理士の先生と連携を取り、確定申告が終わり次第、速やかに行政書士に依頼するなど、余裕を持ったスケジュール管理が不可欠です。
3. 【個人事業主】決算変更届の提出期限
個人事業主の場合、「事業年度」は法律で一律に定められています。
| 事業年度終了日 | 提出期限 |
| 12月31日 | 翌年4月30日 |
個人事業主の場合も、法人の場合と同様に、12月31日で事業年度が終了した後、翌年の3月15日までに確定申告を済ませます。
その後、その申告内容を基に決算変更届を作成し、4月30日までに提出することになります。
期限が遅れるとどうなる?
「うっかり忘れていた」「忙しくて手が回らなかった」という理由で提出期限の4ヶ月を過ぎてしまうと、行政庁から指導文書が送付されます。
• 提出の遅延が続くと、許可行政庁(山口県など)によっては始末書の提出を求められることがあります。
• 最も大きなデメリットは、許可の更新時です。決算変更届の提出が完了していないと、許可更新申請を受け付けてもらえません。もし提出が遅れたことで更新期限(満了日の30日前)に間に合わなくなると、許可は失効してしまいます。
許可失効のリスク回避は「専門家」の活用が鉄則
決算変更届は、単に書類を埋める作業ではなく、建設業のルールに則って財務諸表を組み替える専門的な知識が必要です。
特に複雑な案件を抱えている場合、自社で対応すると、期限超過や書類の不備が生じるリスクが高まります。
下関市で建設業許可を専門とする当事務所にご依頼いただければ、税理士様との連携を図り、毎年確実に、期限内に決算変更届を提出できる体制を構築できます。
「決算変更届の提出期限が迫っている」「まとめて提出しなければならない書類がある」など、不安を感じたら、すぐに当事務所にご相談ください。
あなたの許可を確実に維持し、事業の安定をサポートします。
