建設業許可取得の「メリット」と「デメリット」

建設業許可取得のメリットとデメリット
事業成長への羅針盤
事業を拡大し、次のステージへ進むことをお考えの建設業者様にとって、「建設業許可」の取得は避けて通れないテーマです。
しかし、「許可を取ると何が変わるのか?」「手続きが大変そう…」といった不安や疑問をお持ちの方も少なくありません。
今回は、建設業許可を取得することの具体的なメリットと、知っておくべきデメリットについて、専門家の視点から詳しく解説します。
建設業許可を取得する7つのメリット
建設業許可は、単なる「お墨付き」ではありません。
取得によって、事業の機会と社会的信用が飛躍的に拡大します。
1. 受注できる工事の規模が拡大する
これが最大のメリットです。
建設業法では、以下の「軽微な工事」のみ無許可で請け負うことが許されています。
• 建築一式工事:請負代金が1,500万円未満、または延べ床面積が150㎡未満の木造住宅工事
• その他の工事:請負代金が500万円未満(税込)の工事
建設業許可を取得すれば、この金額上限が撤廃され、500万円以上、数千万円、数億円といった大規模な工事を請け負うことが可能になります。
事業の売上増加に直結する、最も重要な点です。
2. 社会的信用・対外的な信頼度が向上する
許可取得の要件は厳格です。「経営業務の管理責任者」「専任技術者」の設置、一定の財産的基礎、適切な社会保険への加入など、厳しい基準をクリアしていることの証明となります。
• 元請け・発注者からの信用向上: 「許可業者」というだけで、取引先やエンドユーザー(一般顧客)に安心感を与え、選ばれやすくなります。
特に大手の元請業者との取引(協力会社となるなど)では、許可が必須条件となるケースがほとんどです。
• 金融機関からの評価向上: 財務状況や経営体制が審査基準を満たしているため、融資の際に有利になる可能性が高まります。
3. 公共工事の入札参加が可能になる
公共工事を受注するためには、「経営事項審査(経審)」を受け、「入札参加資格」を得る必要がありますが、その前提条件として建設業許可が必須です。
地域のインフラ整備などに貢献する公共工事への参入は、安定的な事業展開に繋がります。
4. 下請け工事を受注しやすくなる
元請け業者は、法令遵守の観点から、建設業許可を取得している業者中心に発注を行なっています。
許可を持つことで、下請けとしての受注機会も大幅に増加します。
5. 企業体質の改善と強化
許可要件を満たす過程で、会計処理や組織体制を見直すことになり、結果として企業の内部統制が強化され、より健全な経営体質へと改善されます。
6. 他業種との差別化
特に軽微な工事を主としてきた同業他社との間で、受注できる仕事の範囲で明確な差別化を図ることができ、競争優位性を確立できます。
7. 懲罰リスクの回避
無許可で500万円以上の工事を請け負った場合、建設業法違反として「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」といった重い罰則が科せられるリスクがあります。
許可を取得することで、こうしたリスクを回避できます。
建設業許可取得の3つのデメリットと対応策
多くのメリットがある一方で、建設業許可の取得と維持には、一定の負担が生じます。
1. 取得・維持にかかる費用が発生する
• 申請手数料: 新規取得時で9万円(知事許可の場合)などの法定手数料がかかります。
• 行政書士への報酬: 専門家へ代行を依頼する場合、別途報酬が発生します。
• 更新手数料: 5年ごとの更新時にも手数料が発生します。
【対応策】
受注規模拡大による売上増加で、これらの費用は比較的短期間で回収可能と考えられます。
専門家への依頼は、本業に集中し、迅速かつ正確に許可を取得するための「時間と労力の投資」となります。
2. 許可取得後の事務負担が増える
許可を取得すると、法令に基づき様々な手続きを行う義務が生じます。
• 決算変更届(事業年度終了届): 毎事業年度終了後、必ず提出が必要です。
• 変更届出: 役員変更、事務所移転、商号変更など、重要な事項に変更が生じた場合は速やかに届出が必要です。
• 5年ごとの更新手続き: 5年ごとに許可の更新が必要です。
【対応策】
これらの手続きも行政書士に依頼することで、日常業務に支障をきたすことなく、確実に法令を遵守できます。
3. 資格者(経営業務の管理責任者・専任技術者)の確保・維持
許可要件の中核となる「経営業務の管理責任者」や「専任技術者」は、常勤していることが必要です。
これらの要件を満たす人材の退職や欠員は、許可の維持に直結します。
【対応策】
人材育成計画を策定し、常時複数の資格者を確保できるよう体制を整えることが重要です。
結論
事業拡大を目指すなら、メリットがデメリットを大きく上回る
建設業許可の取得は、一時的な費用や事務負担を伴いますが、500万円の壁を越え、公共工事や大手元請けとの取引が可能になるという、事業の将来にとって計り知れないメリットをもたらします。
もし現在、売上や信用力向上のために許可取得を検討されているのであれば、一刻も早く準備を始めることを強くお勧めします。
当事務所では、貴社の現状を正確に把握し、最短・最適なルートで建設業許可を取得できるよう、徹底的にサポートいたします。
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